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糖尿病の検査について

糖尿病の検査について|品川区、目黒区|むさしこやま駅前内科・糖尿病クリニック

糖尿病の検査について

糖尿病を診断するための検査

血糖値

採血の様子

皆様も、健康診断で血糖値を測定されているのではないかと思いますが、これは糖尿病の可能性がないかを確認するための検査項目です。糖尿病は特に初期の頃は自覚症状がほとんどないため、検査なしに見つけることは非常に困難なのです。

しかし1回の血糖値の測定だけでは、糖尿病と診断することはできません。例えば食事をした後、糖質はブドウ糖となって小腸で吸収され、血液中に移動し、血糖値が上昇します。一方、例えば運動を行った場合には筋肉の血流量が増え、血糖が筋肉にどんどん取り込まれることから血糖値は低下します。

血糖値は測定のタイミングによって、大きく以下のように呼ばれます。

空腹時血糖 正確には最後の食事から10時間以上経った状態で測定をした血糖値のことですが、一般的には検査当日に朝食を抜いた状態で測定したものを指します。
随時血糖 食事とは無関係に測定した血糖値のこと。

健康診断では、朝食前の空腹時血糖で検査を行うことが一般的です。しかし糖尿病の初期段階では空腹時血糖は通常通りでも、食後に急激な血糖上昇(「血糖値スパイク」といいます)が見られるケースが多くあるため、見逃される可能性があることに注意が必要です。

血糖値スパイク

血糖値の推移を表したグラフ

HbA1c

糖尿病の診断においてもう一つ重要な指標に、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)があります。詳しくはこちらで解説をしていますが、概ね過去1~2か月の血糖レベルの平均が分かる検査項目です。HbA1cも血糖値と同様、採血によって測定します。

75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)

空腹時や随時の血糖値の測定だけでは診断が難しい場合は、75gOGTTという検査を行って糖尿病の可能性がないかを確認することもあります。

この検査では、まず空腹時に75gのブドウ糖を含んだ微炭酸水を飲み、以降30分後・1時間後・2時間後(場合によっては3時間後も)に測定します。

糖尿病の疑いが濃厚な場合(糖尿病型)

  1. 空腹時血糖が126mg/dL以上
  2. 75gOGTT2時間値が200mg/dL以上
  3. 随時血糖が200mg/dL以上
  4. HbA1cが6.5%以上

初回検査で上記のいずれかが確認された場合は「糖尿病型」と判定され、別日に再検査を行います。再検査でも異常があった場合、「糖尿病」と確定診断されます。

ただし初回検査で血糖値とHbA1c値がともに糖尿病型だった場合には、その時点で糖尿病と診断されます。

糖尿病と診断されてから定期的に行う検査

糖尿病の治療中、定期通院で確認する検査項目には以下のものがあります。

血糖値/HbA1c

血糖値とHbA1cは定期的な検査としても用いられます。

ただし、糖尿病の診断時とは異なり、HbA1cの一般的な目標は7.0%未満です。詳しくはこちらをご覧になってください。

HbA1c 7%未満を目指す際の血糖値の目安は空腹時血糖で130mg/dl未満、食後2時間血糖で180mg/dl未満程度が目安となります。

GA
(グリコアルブミン)

過去約2週間~1か月の血糖レベルの平均と、HbA1cと比べ比較的最近の状況を反映します。治療開始後すぐに効果を確認したい場合に測定します。また貧血をお持ちの方や透析治療をされている方はHbA1cよりもGAの方が正確に評価できる場合が多いです。

1.5-AG
(1.5-アンヒドログルシトール)

糖と一緒に排泄される1.5-AGという物質の血液中の濃度です。検査時から過去数日間の血糖レベルを反映します。

HbA1cやGAと異なり、血糖コントロールが悪い場合には低値になります。

尿糖

尿中に含まれるブドウ糖を確認する検査です。一般的に血糖値が180mg/dLを超えると尿中へ糖が漏れ出しはじめ、尿糖陽性になります。

ただし尿糖が陰性だからといって血糖値が問題ないとは言えないので注意が必要です。

また、SGLT2阻害薬という種類の糖尿病治療薬は尿から糖を出すことで血糖値を下げる薬のため、この薬を飲んでいる方は尿糖陽性になります。

糖尿病合併症を確認する検査

糖尿病合併症を確認する検査

糖尿病はサイレントキラーとも呼ばれ、自覚症状が少なく気付かない内に進行し、全身を蝕んでいく病気です。血糖値をコントロールする治療を続けている間も、あなたの命を守るためには合併症が進行していないかを確認する検査は必ず定期的に行っていく必要があります。

当院では糖尿病の治療を継続していく中で、各種の合併症が進行していないかを確認するため、以下の検査を行っています。

動脈硬化の検査

糖尿病によって血管がどれだけ痛んでいるかの検査です。両手(上腕)両足(足首)の血圧を同時に計測して動脈硬化の程度をみるCAVI検査や足の血管が詰まっていないかをみるABI検査、動脈硬化の進行状況が確認しやすい頸動脈の超音波検査があります。これらは1年に1回程度の頻度で行えるといいでしょう。

腎臓の検査

透析導入の原因第一位である糖尿病腎症の進行度合いを確認する検査です。糖尿病によって腎臓がダメージを受けると、尿中にたんぱく質が漏れ出るようになり、尿たんぱく陽性になります。また尿タンパクの主成分である尿中アルブミンを測定することで糖尿病腎症を早期に発見することができます。

糖尿病腎症が進行し、腎臓の機能が低下すると老廃物を尿として排泄することができなくなり、いつまでも血液中に留まってしまいます。老廃物が血液中に溜まっていないかを確認する検査項目として、血清クレアチニン、尿素窒素などがあります。

神経・足の検査

糖尿病によって末梢神経が障害されると、ちょっとした傷やヤケド、痛みに気が付かない状態になります。最悪の場合、傷が腐ってきて初めて気付き、足の切断に至るケースもあるのです。

腱反射のテストや感覚の検査といった手軽にできる検査によって早期に異常を見つけることができます。足の神経障害が強い場合は、足の状態の観察を行い、まめにケアを行うこと(フットケアといいます)が非常に大事になります。

その他

糖尿病網膜症の進行状況は、眼科で眼底検査を行っていただかないと状況を確認することができません。初期の段階で網膜症を発見するためにも、定期的に眼科を受診することが大切です。

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