糖尿病と診断されると、患者さんご本人がショックを受けられる場合が少なくありません。しかし上述の通り、糖尿病と診断されたからといって、これからの人生に必ずしも大きな制限がかけられるというわけではありません。治療に取り組む患者さんご本人と主治医だけでなく、ご家族の方のサポートもあることで、より円滑かつ効果的に治療が行え、豊かな人生を過ごすことができると考えております。よろしければ、ぜひ患者さんご本人と一緒に、ご家族の方も診療にいらしてください。
継続的な治療が行えているか、見守り・サポートをする
糖尿病の治療では、食事療法・運動療法・内服薬や注射薬などの管理が継続的にできることが大切です。例えば下記のような状況によって、通院が滞ってしまったり治療がうまくいかなくなってしまう場合があります。患者さんご本人の健康のためにも、必要に応じてご家族の方の声かけやサポートがあるとより良いでしょう。
- うっかりしてしまい来院日をよく忘れてしまう
- 仕事や家事などご本人の予定が合わず通院ができない、または不定期通院になる
- 治療の負担感が大きく、通院することが辛く引きこもりがち
ご家庭で食事や運動のサポートをする
患者さんのご年齢や生活習慣、合併症や併存症の有無などにより治療内容は異なります。医師や医療スタッフからの提案に応じた食事療法や運動療法を行うにあたって、以下のような状況が治療の障壁となり得ます。そのような場合、ご家族のサポートがあるとより効果的なものになるでしょう。
- 料理をすることが苦手でバランスのよい食事がつくれない
- 間食や甘いものを摂り過ぎる習慣があり、なかなかやめられない
- 運動が苦手で部屋にずっと部屋にこもりがち
- 認知症やもの忘れがあり薬の飲み忘れが多い、1人で外出ができない
患者さん本人のこころの支えになる
ご家族や周囲の方が糖尿病という病気についての正しい理解や知識を持っているということは、患者さんご本人にとって非常に心強いものになります。
長年にわたり習慣化している食生活を大きく変えたり、今までしていなかった運動を始めるということはなかなか難しいのが事実です。高すぎる目標は途中で断念してしまうことが多いので、まずは継続できる目標を立て、患者さんご本人とご家族の方で一緒に治療に取り組めることが大切です。焦らず無理をせず、患者さんに適したペースで治療を継続できるようぜひ見守ってあげてください。
糖尿病だからといっていろいろなことを我慢したり諦めたりするのではなく、うまく糖尿病と向き合いながら豊かな人生を送っていただきたい、ということが私たち糖尿病に関わる医療スタッフの強い願いです。
ぜひ一緒に、より良い治療に向けてできることを探していきましょう!お気軽に当院にご相談ください。